2009年4月26日日曜日

Leicaへの道-第一歩-

すっかりチョートクさんにその気にさせられ(勝手にそうなんたんだけど)、バルナックLeicaが気になって気になって仕方なくなった。
で、一体いかほどで(値段)手に入れることができるのかWebで中古ショップやヤフーオークションで調べてみた。

当然、ボディーとレンズのセットもの、あるいはボディーとレンズをそれぞれ調達する場合とで検討した。


整備やショップ独自の保証をするせいか中古ショップの価格はレンズとセットで5~6万円となる。特にしにせ中古カメラショップの商品の状態に対するコメントも信用できると感じた。
経済的に余裕があれば絶対に信頼に足りるショップから購入するのが良いだろう。
しかし、自分にはその経済的な余裕があるワケではないので、必然的により安価に手に入れる可能性があるヤフーオークションを観察することにした。


ヤフーオークションには出品数が多い。ショップ系、質屋系などある程度品質に信頼を置けそうだという印象を得た。一方でコレクションの処分と称して出品されているケースもあるのだが、コレクションからの出品にしては出品者の評価暦も数多く、個人的なコレクションの処分とは思えない事例もある。
非常に安値からスタートするので、正直に自分の予算をもって入札してみたが「あっ」という間に最高価格を更新されてしまった。
僕の狙った機種ではボディーだけで25千円くらいにはなる。
頑張って競り落としたとしても、これにレンズがなければカメラとして機能しない。レンズはレンズで約10千円くらいには軽くなる。すると3万5千円くらいにはなる。それはそれで最初に検討したショップから購入するよりも安価に買えるのは事実。
約1万5千~2万円は安くなりそうだが、リスク(詐欺、動作の完全性(実用レベルでの)等)負担と等価になるのか疑問が残る。


最後に検討したのはソビエトカメラ。
ソビエトカメラはバルナックLeicaのコピー。あるいは、その発展系のカメラである。著名なところでは「フェド」「ゾルキー」が知られている。
しかし、いかんせんマネて作っていても、そもそも生産精度において劣るので「アタリ、ハズレが大きい」ことに加えて、安価なまがい物であったためか現在見られる個体についての保守管理の程度にも大きな個体差があり、やはり「アタリ、ハズレが大きい」というリスクがある。
ちなみにヤフーオークションでは、ボディー+レンズで3千円~2万円で即決できる。この領域なら僕にもなんとかなるのだが、個体差が激しい商品の割にはどの商品にも「非常に良いコンディション」というコメントをつけている出品者(個人並行輸入業者?)は信用にあたいするのか、と安価ではあるがそれなりのリスクを覚悟しなければならない。

値段に大きな階差が見られるが価格差の理由は、
  • 機種ごとの人気の状態
  • 保守管理の状態
  • 付属するレンズの種類及び保守管理の状態
  • 付属品の状態
だろうと思われる。


ここで再度「フィルムカメラ」を使う意義を考えなければならない。僕は「なぜ、ライカあるいは偽ライカを買おうとしているのか?」と。

趣味は金がかからず時間がかかるのが面白い。と前に書いたと思う。
僕は延々とこの文章を書いている。既に「金がかからず時間がかかる」ことを「面白い」と感じて、自分なりにあれこれ調べ、物凄く楽しんでいる自分がいる(笑)。
今、僕はまだ浅い段階だけどデジカメで写真を撮ることが面白いと感じ「趣味」といえるものになった。それのサブディレクトリーとして、フィルムカメラを趣味に加えてどんな楽しみがあるだろうか。
  1. バルナックライカについてのことを調べる楽しみ
  2. バルナックライカの構造が単純なだけにバラして、再度組み立てるという工作の楽しみ
  3. 工作?することで構造を理解できる楽しみ
  4. 調整、メンテナンス、修理に対する楽しみ
  5. 撮る楽しみ
  6. 撮った写真のできばえを評価する楽しみ
  7. 反省を次に生かす楽しみ
  8. 等の繰り返しの楽しみ
があるだろう。上記の中にはバルナックカメラを手にする固有楽しみがあり、それは金がかからず時間のかかる趣味としては及第点となるように思う。
つまり、単にフィルムカメラで写真を撮るというのでは「ちょっと物足りない」のだ。


経済的負担(あるリスクを覚悟の上で)について調べた。趣味としてのバルナックカメラの魅力は申し分ない。まさに知的な遊びが可能だと思われる。

狙ったLeicaは残念ながら「経済的に今は無理」という自己評価もできた。ボディーだけならなんとかなるが、それは上記の楽しみは半減以下になる。したがって、選択肢はソビエトカメラになる。しかし、いずれはLeicaを手にしたいという希望は捨てていない。
そうだとすると今回の投資の全部が無駄にならないようにレンズが流用可能なものが付いているものが良い。
レンズをフェドレンズ(エルマーのコピー)にするか、インダスターレンズにするか...Webで調べた結果ではフェドレンズのLマウントとしての互換についてはやや疑問がある。
インダスターレンズについては互換に対する心配はないようだし、その写りについてはチョートクさんも一目おいているような気がする(カメラは知的な遊びなのだ。によると...)。すると狙うはゾルキーだな。

狙いはインダスターの付いているゾルキーに決めた。
ゾルキーといってもいろいろある。どれが良いのか...オークション出品にあたってのコメントを読むと「目視」ではあるがシャッターは切れていて、各部は動くらしいが、実用レベルでの動作確認はしていない様子。(基本的はこのコメントを信用するしかない。出品者への評価には悪い評価もある。しかし、そのほとんどは納期に関するものであるが、商品未着はなかった。)
たまたま図書館から借りて読んだ「ソビエトカメラ党宣言」(中村陸雄著)が参考になる。いわく、使われていたカメラ(すくなくても過去にはちゃんと動いていたカメラの証拠)が良いと思った。つまり、適度(年代相応)のな使用感のあるカメラであること。つまり、操作する部分にそれなりの磨耗や汚れがなければならない。フィルム巻上げのノブ、フォーカス合わせのリング、シャッターボタン等に適度な使用感がなければならない。

あとは見た目で決める。レンズは沈胴式でなければならない(好み)。ひとことでゾルキーといっても色々な種類があることは書いたが、微妙にそのルックスが異なる。気に入ったルックスのものを選ぶ。
  1. 3千円のゾルキーCなるものがあるが、ルックスがちょっと気に入らない。加えて、適度な使用感がない。総合するとダメだな。
  2. 6千円のゾルキーゾルキなるものがある。ルックスは良い感じ、ちょっと使い込まれた使用感がある。良い感じだ。これに送料3千円を加えると約9千円の投資。
  3. 6千円のフェド5もある。なぜかレンズはインダスターの沈胴式がついている。オリジナルの構成とはちょっと違うけど、出品者は国内にいて商品の到着は早く、確実だろうと思う。しかし、バルナックではない。
1,2にスプールが付いているのかコメントがない。この点、出品者に「質問」をしておく。思いの他早く返事がある。「スプールはあります」。納期についての悪い評価はあるが、対応についての悪い評価はない。思った通りの悪い出品者ではないと確信した。

結局、ルックスで「2」に即決価格を入札。落札した。


さて、明日になれば指定の口座に代金を振り込むことになるだろう。
「2」のコメントには商品の到着には14日と書いてあるが、他の出品のコメントには2~4週間と書いている。1ヶ月は待つ覚悟は決めている。
商品が到着する前に
  • フィルムがどこで買えるのか
  • 現像依頼はどこにするか
  • 写真はWebでも公開したので、写真はどう電子画像化するのか
  • ネガはどのように保管するか
  • ゾルキーの分解の仕方
  • 分解して自分にできそうなこと、できないことの峻別
など、調べたい。この作業はこれはこれで結構時間のかかる作業だと思う。

ゾルキーの購入に至るまでに色々調べた知識と時間、購入そのものにかけた経済的負担、商品が到着するまのでドキドキ感、商品が到着するまでに調べて得ようとする知識等、本当に楽しみだ。
既に1万円分遊んでいるような気がする(笑)。


このゾルキーは最終目標ではない。目標はバルナックLeicaの入手にある。
僕は今その第一歩を踏み出したに過ぎないが、既に現代におけるバルナックカメラの楽しみ方を満喫しているような錯覚に陥る。
願わくは、2週間以内に商品が到着して、フィルムを入れ試写に成功してもらいたい。というが正直な今の気持ちだ。

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