2009年6月9日火曜日

無限遠一致の重要性

組み上がったZorki(b)を手にレンジファインダーの調整(特に無限遠一致)をしてきた。

ファインダー内の縦、横の二重像を無限遠一致させる。
ターゲットは直線距離で1km以上はある送電線の鉄塔だ(本当はもっと遠くにある、例えば山の上のアンテナとかが良いかも)。

最初に縦像を合わせる。先日購入した鋼板用コンパス(ディバイス)を使って調整する。調整リングは二重構造になっていて、内側のリングで調整することは以前の記事にも書いた通りだ。
次に横像を一致させる。調整ネジは飾りネジ外し、ねじ穴の奥に調整ネジを使って調整することも以前の記事書いた通りだ。
正直、無限遠(たかだか1km程度の距離なのだが)に二重像を一致させるのは難しい。なにより、こちらの肉体的都合ではあるが目が老眼と近眼がまぢっているのであまり小さな対称だと見え辛い。それに加えて横像調整のネジの抵抗(回転)が手応えを頼りに調整するには結構難しい。行きすぎたり、足りなかったりと何度も何度もやり直した。

一応、「まぁこんなもんかな」というところまで調整ができたら、2m、5m、10m、20mにターゲットをピントリングで合焦させ、その目盛から読み取れる距離と実距離を比較する。今回、地表に置いたターゲットを立ちポーズでテストした。つまり地表より約1.5mほど高いカメラから地表に置かれたターゲットまでの距離になる。
例えば、2m先のターゲットまでの実距離は2.5mになるし、5mでは約5.2m、10mでは約10.1mになる。(写真は20m先にターゲットが置いてある風景)

で、Zorki(b)でテストしたところ5mで目盛上約7mが読み取れ想定よりもかなり大きな開差となった。当初、まぁ目盛が適当なのかもしれないなぁ...と自分に都合の良いように考えていたが、20mで無限遠に一致してしまった。いくらなんでも、これは違うだろうと思い、再び無限遠一致を調整する。
もちろん、前回よりもシビアに霞む目を休ませながら時間をかけて一致させた。

そして、追試。
20m、10m、5mとそれなりの目盛を読み取ることが出来たので、最初の調整よりは遙かに良い調整結果となったと思う。
ただ、こんなにシビアなものだということを知ると月夜の晩に「月」をターゲットにした無限遠一致調整をしないとならないなと思ってしまう。
この辺りは微妙に日本人的きめ細かい感情なのだが、そうすると前回の記事に書いた「幕(リボン)の1mmの緩み」をどうするのか...
「ほんの僅かな差が生む結果の重大な相違」を知るとやり直し必然。しかし、理屈はそうであっても面倒すぎると思うのは僕だけではないだろう。

やはり、見た目で違いが分かっているのだからここは妥協するところじゃないよな。
さて、いつやるかね...
かなりグジャグジャになっていたのでシャッター幕自体に不安がないとは言えない。このままリボンだけやり直しても無駄になる可能性がある。
やっぱり一度試写してからやり直すことにする。

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