2011年9月12日月曜日

露出

先日の現像の仕上がりをみながらすなからず失望を感じるのは「露出」の不安定さである。カメラが定められた動きをしない(シャッター速度)こともあるかもしれないが2段ズレたりはしないだろう。
ほとんどの原因は撮影者である自分にあると感じている。

なんとなく撮って、写っていればうれしかった。その中にピントや露出が決まった時は「俺って天才かもしれない」なんてドキドキしたりもした。一度良い状態の写真を観ると、自分でもそれを目指すようになる。それでもオーバーだったり、アンダーだったり。時折、ビシっと決まったやつが混じる。当然といえば、当然だが、そこが一つの壁であるように思う。山カン露出ではどうしても仕上がりが安定しないのだ。

そこでセノガイドCなる計算尺のような露出計を使うようになった。適正露出で撮れる歩留まりが上がったかに思ったが、セノガイドCの操作が面倒で、あの操作盤の文字が読みづらくてだんだんと使わないようになってしまった。

露出計を買おうと思ったことはない。でも、たまたま所有していたiPhoneで露出計のアプリがあることを知るとすぐさま手に入れた。(無料のやつだけど)
操作は簡単だ。
もともと撮影記録(絞りとシャッター速度)をノートにメモするようにしていたので、山カン露出とiPhoneの露出をメモするようになった。これとていつも必ず使っていたワケではないが、時期的にこれを使うようになってから露出は比較的安定したと感じている。
そうではあるが、また使わなくなっちゃうんだよね。簡単操作とは言え、やはり手数をかけるのが面倒になるんだろうと思う。

今、撮った画像を見ながらメモを遡ってみると、iPhoneの数字を参考にしているケースは露出的な大きな疑問はあまりない。それどころかキッチリとした発色のものが多く、いかに山カンは山カンでしかないのかを思い知る。

なんでもそうだけど、趣味の範囲でやるなら「手間がかかった方が面白い」と思っている。そう思っているにもかかわらず、大事な手順のひとつをサボることは面白さを放棄しているのに等しい。多くはないお小遣いを使い、家族との対話を犠牲にしているのだから、せめてそれに見合う分だけ楽しまなきゃ!

今朝、自分の露出カンを試す目的で、iPhoneの数字と比べてみた。
フィルムはISO200、天候は小雨、時間は朝の6時ころだ。

山カン 5.6/100、4/100と思ったが、iPhoneの数字は5.6/40。自分の山カン露出は1段以上アンダーになっている。
その程度のものだろうと思う。

撮影のそのつどで露出計を使うのは面倒かもしれないが、撮ろうと思った時にiPhoneを使うべきだ。だって、iPhoneは左ポケットに入っているんだから。

ところで、工作精度の低いソビエトカメラ、しかも50年以上も前のカメラを使っておきながら露出の歩留まりがどうのこうのというのはいかがなものでしょうかという疑問もあるにはある。確かにカメラの精密性に欠ける点はあるが、歩留まりを向上させるという努力まで疑問視されるようないわれはない。

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