ちなみにほぼ同時ⅢFも到着している。現在、試写中だがこちらは売却予定なのでブログには掲載しない。
さてⅢCだが、シリアル番号から1946~47年に製造されたものらしい。既に65年になろうとしているワケだが、そういう痛みがないのが不思議なカメラだ。もっとも、僕で何代目かのオーナーだから先代の誰もが大切にし、何代目かの誰かがリペアをも行ったのだろう。
到着後、直ちにいくつか確認したことが
- ファインダーを覗き、その透明度
- ファインダーを覗き、二重像の鮮明度
- ファインダーを覗き、二重像の合致状況(上下、左右にズレはないか)
- ファインダーを覗き、無限遠は一致しているか
- マウント部分からシャッター幕を覗き、その程度の問題(これは後幕になるのかな)
- 巻き上げノブを回しながらマウント部分からシャッター幕を覗き幕の状態を確認(これは先幕になる?)
- あらゆるスピードでのシャッター音
Zorkiに比べてどれほど素晴らしいものなのだろうかと期待に胸をふくらませていたが、全身に電流が流れるほどの衝撃はなかった。もちろんいくつかZorkiとの違いには気がついた。
- カメラを構えファインダーを覗いた時のしっくり感
- カメラそのものの精密度感
- Zorkiに比べて上品なシャッター音(むしろ高貴とも言える)と振動。
- 巻き上げノブの軽やかさは官能的ですらある。
上記を確認したあとフィルムを装填し、いくつかチェックをしようと思う。
販売店の説明によれば、シャッタースピードは調整済みとのことで全速±20%の精度だとのこと。一応、ブラウン管TVの砂の嵐を1/1000、1/500、1/200、1/100、1/60、1/30で撮影し確認したい。
あとは、露光ムラが分かるシュチュエーションで露出を保ちながら絞りとシャッター速度の組み合わせを変化させて撮影して確認したい。
どうやら僕のレンズでは無限遠は一致していないようではあるが、これをネットフェンスを被写体として撮影、確認できるようにしておきたい。
合焦の調整は時間がかかるのだがやむを得まい。
たった一日で世の写真家達がライカに夢中になるワケが分かるハズも無いのかもしれないが、Zorkiとの比較の上で値段相応の違いが歴然としているとは思えなかった。
こういう有難味の無い、不届き者であるせいかフィルムの装填に失敗したり、撮り終えてフィルムを取り出す時に失敗し、撮ったフィルムをダメにしたりしたのは「お前にはまだ早い」と言わんばかりの手荒い挨拶だったに違いない。
ただ、ライカにフィルムを入れず空シャッターを切るライカオーナーが多いらしいが、その気持は良くわかったことが唯一の収穫だろうか。
シャッターボタンの軽やかな反応、「シャッ」という静寂を破壊しない高貴な音は何度でも味わいたくなる。
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