2010年4月17日土曜日

儀式

先人も語るところであるがバルナック型のカメラのフィルム装填はひとつの儀式めいたところがある。
その方法は二つの方法が一般的と思われ、ひとつはテレフォンカードを差し込む方法、フィルムのリーダー部をカットする方法だ。いずれの方法を使うにしても写真家(はじめたばかりの者も含む)それぞれの流儀というものがあるだろう。

僕の方法は後者のリーダー部をカットする方法である。最初のころはテレフォンカードを差し込みガイド役とする方法だったが、あまり上手くいかなったのでカットする方法にした。
リーダー部のカットには専用の道具もあるが僕は普通にハサミを使っている。ついこの間、出先でフィルム交換をするハメになり、車のダッシュボードに積んでいた十徳ナイフのハサミを使った。十徳ナイフのハサミは思い他使い辛いもので結局はフィルムに切り込みを作ってしまい、それがどこかにひっかかってフィルムの一部が引きちぎってしまったようだ。DPEに出すとフィルム片の影がでていたりした。
そんな経験があるので、意識的に十徳ナイフのハサミを使ってリーダー部のカットをすることに慣れようとしている。

それはともかくフィルム装填の手順としては
  • パトローネのヘソ?を巻、少しフィルムを締めておく
  • リーダー部の先端をスプールに差し込み
  • カメラにパトローネとスプールをあてがい、フィルムをセットできる幅に引き出す。
  • あとはその幅の分のリーダー部のフィルムをカットする
  • パトローネ、スプールをセット
  • 底蓋を閉める前にパーフォレーションにスプロケットが噛み合っているかを確認しながら一コマ分巻き、空シャッターを切る。
  • 底蓋を閉めた後、同様に2コマ分の空シャッターを切る。
  • フィルムカウンターを0(ゼロ)に合わせる。
という手順だ。

僕は来るべき被写体に思いを馳せ、妄想しながら行うこの手間のかかる作業が好きだったりする。これは精神的な準備の儀式なのだ。
作業方法は違っても、バルナック型のカメラを使う多くの写真家はこの精神的儀式が好きなんだと思う。

今日装填したフィルムは36枚撮り。パトローネをカメラにセットする時にちょっときつくかんじた。抜き取る時にはプライヤーのようなものでつまみ出さないとダメかもしれない。ああ、そういえば36枚撮りを使うのは生まれて初めてのような気がする。

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