銀塩カメラは面白い。その面白さ故にカメラがあれこれと増殖するのを防止する意味で、自分なりにルールを作ったというか線引きをした。
「電池を必要とするカメラには手を出さない」というのがそれだ。
過日入手したOlympus XA2はこのルールに違反したカメラであることはどこかに書いたと思う。
一昨日、自分の目標でもある「ズイコーで観た○○」のネタ撮りにXA2を持ち自転車でいそいそと出かけたワケだが、シャッターが思うように切れない。切れたり切れなかったりするのだ。まぁ、確率的には切れないことが多くたまに切れるというのが実態だ。
症状は、シャッターボタンの押下の強弱に無関係に切れたり切れなかったりする。ボタン押下を2,3度繰り返すことによって切れることもあれば、切れないこともある。セルフタイマーでの動作も同様で切れたり切れなかったりする。(ほぼ切れない)
そんなこんなで全然楽しくない撮影になったのだが、念の為予備機としてTRIP35をリュックに入れて出たので一応物の写真は撮った。
こういう場合、撮ったというよりも「単にシャッターを押してきた」というのが実態で、萎えた気持ちでの撮影はフィルムの無駄遣いだったかもしれない。
自宅に戻り、XA2の状態を観察する為、インターネットで先人達の解体白書を探して分解をしてみた。シャッターは全く切れないのではなく、切れないことが多いということなので、電気系統のトラブル。すなわち接触不良が原因だろうと考えられる。
対策としては、先人達の対策を参考に電気系の接触部分に「接点復活材」を塗ることくらいしかできない。手元に接点復活材がないので紙やすりで磨いてみたが状況は改善されなかった。接点は非常に小さな部品からなるので狙い通りに磨きがかからなかったのかもしれないし、磨くべき接点が違っていたのかもしれない。
結論としては電気仕掛けでは分解しても分からない。というのが素直な感想だし、実態だろう。オフィスに接点復活材があるので、出社の折にそいつを失敬して使わせてもらうことにする。
このような対策不能なトラブルがあるとXA2を使い続けることに疑問を感じる。
冒頭の「線引き」を思い出した次第である。
--追記
接点復活剤を綿棒に染みこませ接点を清掃してみた。
以前よりはシャッターの切れる回数は増えたが100発100中ではない。せいぜい50%くらいなものだろうか。これでは使えないし、売り物にもならないとお蔵入りを決める(棚の上のオブジェと化す)。
--追記2
接点復活剤でナノカーボン含有のものがあるらしい。XA2に使ってみたいがそれだけの為に調達するには値段が張りすぎる。
ちょっとぼやいてみたら「鉛筆で黒く塗って、アルコールで拭く」というアドバイスがあった。なるほど、カーボンを接触面の傷に埋め込むということだな。
どうせダメなワケだし、試してみる価値はありそうだ。
--追記3
シャッターを構成する部品にゴムの板がある。自分はこれをてっきり絶縁性でシャッターボタンの押し戻し用のパーツと理解していたのだがそうではないらしい。
このパーツは電導性ゴムというもので、これが基盤に圧着して基盤パターンをショートさせることによって通電する仕組みのようだ。
したがって、接点復活剤で清掃すべきはこのゴムの方で、清掃で美味くいかない場合はアルミ箔を貼ると良いらしいことが分かった。
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